当社が目指すところは何か?一言で言いますと、世の中から相手にされるということです。個人であれば世捨て人という選択肢もあるのかもしれませんが、会社となればそうはいきません。世の中との関わりを断ってしまっては生きていけないのです。
相手にされるためにはまず、ズバリ経済的に世の中にプラスの価値をもたらす存在でなければなりません。平たく言えば、お金になる会社であるということです。我々の様々なネットワークサービスをご利用いただくことで、お客様に得をしていただき、料金をいただく。そのお金を、お取引先、社員、株主などの関係者にしっかりと還流していく。この流れを止めないために、その大元となるサービスを常に進化させ、商品価値を高めていく。これがまず基本ということになります。
しかし、世の中に相手にされるかどうかはお金の問題だけで決まるわけではありません。それは会社も個人も同じです。相手にされるためには、経済的豊かさとはまた別の「魅力」というものが必要になるのです。
「魅力」と言うのはつまり「面白さ」のことだと私は思いますが、「面白さ」にも色々あります。我々が目指すところは、いわゆるコメディアン的な、計算された人工の面白さではありません。そういう理屈で考えられたものではなく、もっと個々の人間が持っている感性に根差した面白さです。
我々は、決められたやり方に従い、一丸となって、一糸乱れず、といったアプローチを通常はとりません。個々人が自らの感性で動くことを旨としています。組織の混乱を防止するためのコミュニケーションやホウレンソウも、反面、無駄な情報の氾濫で場がよどみ、知っているという安心と甘えの中で、各人の感性が鈍化するおそれがあるので、あまり重要視しないのです。
しかしいざ事が起これば、コミュニケーションやホウレンソウなどなくても、個々の感性は解決と言う一つのベクトルに向かって瞬時に融合し、あっという間に壁を突破してしまう。そういうのが面白いし、魅力的なのではないかと考えるわけです。
従って我々は、社員に細かい制約は設けません。唯一、常に魅力的で面白くあるために、成長していくことを求めます。成長に対して愚直なまでに真面目であることと、成長して壁を突破していく力を上げていくことを目指します。
そのために一番戒めなければならないことは、もっともらしい理屈に逃げ込んで、今ここにある課題に対して、行動をしないで考え込むということです。そうではなく、感性に従ってやってしまうこと、そして課題を突破してしまう魅せる感性を身につけること、それこそが我々の目指すところであります。